フローリング・床の退去費用ガイド
フローリング、クッションフロア、カーペットなど床材ごとの耐用年数と負担区分を解説します。
フローリングの部分補修は経過年数考慮なし
ガイドラインでは、フローリングの部分補修については、経過年数(耐用年数)を考慮しないとされています。つまり、借主の過失で傷をつけた場合、入居年数に関係なく補修費用の全額が借主負担となります。
ただし、これはあくまで「部分補修」の場合です。フローリングの全面張替えが必要な場合は、建物の耐用年数に応じた経過年数の考慮が行われます。
重要なポイント
フローリングの補修費用を請求された場合は、「部分補修」か「全面張替え」かを確認することが重要です。小さな傷の補修なのに全面張替え費用を請求されている場合は、ガイドラインに沿っていない可能性があります。
クッションフロアは耐用年数6年
クッションフロア(CF)の耐用年数は、クロスと同じく6年です。6年以上居住した場合、クッションフロアの残存価値は1円となり、張替え費用の借主負担は原則として発生しません。
クッションフロアは柔らかい素材のため、家具の跡やへこみがつきやすいですが、これらは通常使用の範囲であり、貸主負担とされています。
| 入居年数 | 残存価値(借主負担割合の目安) |
|---|---|
| 1年 | 約85% |
| 2年 | 約67% |
| 3年 | 約50% |
| 4年 | 約33% |
| 5年 | 約17% |
| 6年以上 | 1円(ほぼ0%) |
家具設置による凹みは通常使用(貸主負担)
ガイドラインでは、家具の設置による床の凹みやカーペットのへこみは「通常の住まい方で生じる損耗」として、貸主負担とされています。
テーブルやベッド、冷蔵庫などの家具を置くのは日常生活に不可欠であり、それによって生じる凹みは経年劣化の一種です。これらの修繕費用を借主に請求するのは、ガイドラインの考え方に沿っていません。
具体例:冷蔵庫の設置跡、本棚の設置跡、ベッドの脚跡、テレビ台の跡などは、いずれも通常使用の範囲です。
カーペットも耐用年数6年
カーペットの耐用年数もクロスやクッションフロアと同じく6年です。借主の過失による汚損であっても、6年以上居住していれば残存価値は1円となります。
床材別の耐用年数まとめ
| 床材 | 耐用年数 | 備考 |
|---|---|---|
| フローリング(部分補修) | 考慮なし | 補修費用は全額借主負担 |
| フローリング(全面張替え) | 建物の耐用年数 | 木造22年、RC47年など |
| クッションフロア | 6年 | 残存価値が直線的に減少 |
| カーペット | 6年 | 残存価値が直線的に減少 |
| 畳表 | 考慮なし | 消耗品として扱われる |
よくある質問
Q. ペットによる床の傷は借主負担?
ペットによる床の引っかき傷や汚損は「通常の使用を超える損耗」として借主負担となります。ただし、クッションフロアやカーペットの場合は耐用年数6年による減価が適用されます。フローリングの部分補修は経過年数考慮なしです。
Q. 椅子のキャスターによる傷は?
キャスター付き椅子の使用による傷は、使用状況によって判断が分かれます。通常の使用の範囲内とされることもありますが、広範囲にわたる深い傷は借主負担とされることがあります。
Q. 日焼けによるフローリングの変色は?
日光による床の変色・退色は「経年変化」であり、ガイドラインでは貸主負担とされています。日当たりの良い部屋で床が変色するのは自然なことであり、借主の責任ではありません。
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免責事項:本記事は国交省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の一般的な基準に基づく情報提供であり、法的助言ではありません。個別の事案については、弁護士や司法書士などの専門家にご相談ください。